続きです。
修吾と菜々美の喧嘩の翌日。菜々美は朝早くから家を出た。修吾は体を襲うすさまじい疲労と、筋肉痛で動けなかった。目は覚めているのだが、鉛のように重い体が行動を妨げた。喧嘩をした後はこんなに疲れるなんて、修吾は思っていなかった。
朝の陽ざしが眩しく修吾の目に入ってきたころ、ようやく動き始めた。もう菜々美の闘いは始まっているかもしれない。あるいは、闘う前に睨み合っているところか……
修吾の頭の中で菜々美と瑞樹の豊満な胸が、相手を潰そうと前に前に進み合わさるところが見えるようだった。
心臓がバクバクと動き出して、血流が速くなった。
「修吾君、ごはんは食べて行きなさいね」
菜々美のお母さんに声をかけられた。菜々美の闘いを見に行きたいという気持ちは見透かされている。
修吾は頷いて、席に座った。必死にパンと野菜を頬張り、牛乳で流し込んだ。
いつもはおいしく感じる朝食が、この時は何の味も感じなかった。
修吾は朝食を食べ終えると、以前に行った決闘の会場へ走っていった。場所は覚えていたからすぐわかるし、何より大きな声が響いているので場所はすぐわかった。修吾が以前菜々美の闘いを見に来た時に、少女達の闘いに使われていた柵には、今日は誰も闘っていなかった。
坂を上っていった先に、一段と大きな柵の周りにものすごい数の人が集まっているのが見えた。菜々美と同じくらいの年齢の女性が明らかに多く、ものすごい感性を浴びせている。
人が多すぎて修吾はなかなか円の中に近づけない。
それでも観客たちの足の間を縫って、どんどん中へ入っていった。ライブ会場のような歓声とこの熱量に圧倒されそうになった。
そしてついに人の集まりをすり抜け、修吾は一番前までやってきた。そこでの光景を見た瞬間、修吾の頭の中は不思議な違和感で包まれた。
ここからの記憶は修吾の中では一瞬のように感じた。
修吾がその間に到着した瞬間、菜々美のヒップアタックが見事に炸裂しているのが見えた。柵にもたれながら苦しんでいる相手の顔面に大きな桃尻を勢いよくぶちかまし、何と柵が壊れて2人の体ごと場外に吹き飛んだ。
菜々美の顔が見えたが、かなり苦しそうでお腹の殴り合いになったのか、青黒く染まっていた。
ヒップアタックを極めた菜々美は、そのまま尻を顔に押し付けていた。ものすごい圧力と呼吸困難で相手の足がピンッと跳ねた。かなり危険な状態にあるのはよくわかった。しかしものすごい激戦がここから始まった。菜々美の陰毛が後ろから掴まれた。そしてそれを持ち上げるように、菜々美の体を引っ張りまわした。菜々美の獣のような声が響いた。激痛に耐えられなかったのか、引っ張り上げられるあそこの肉を守ろうと手を伸ばした瞬間、顔面にけりを喰らって鼻血を噴出しながら倒れ込んだ。
2人はしばらく動けなかったが、声を上げながら立ち上がった。力を比べ合うように手を組み合い、プロレスのように組み合った。すでに何発も顔面を殴り合ったのか、お互い大きく腫れている。力でねじ伏せようと大声を上げる2人……決着はつかず、首相撲の形になって空いた手で顔面をひたすら殴り合った。
お互いのパンチが顔面に命中するたびに、血が地面に噴き出した。周りの歓声が大きくなる。2人とも膝をつくほどダメージを受けた。それでも殴り合いは止まらない。信じられない回数顔を殴り合った後、大の字になって2人は倒れた。
映画のように2人が口から血を吐いて、苦しんでいる。死闘そのものであった。
先に起き上ったのは、菜々美であった。菜々美は相手のお中に両手を押しあてて、全体重を乗せた。おえええええええええっと汚物が口から漏れた。
しかしその反撃に菜々美は髪を掴まれ、顔面に頭突きを喰らった。
菜々美も反撃に、鼻に頭突きを浴びせた。
次の一発は同時に顔面がぶち当たり、やはり血を大きく噴出して倒れた。
緑の芝が、赤く染まり黒ずんで見える……
菜々美はさらにそのままお腹への圧迫を続けた。
相手も腹へ突き上げるようなけりを放った。
菜々美の体は吹き飛ぶ……
次に2人が立って相手の方へ向かおうとした瞬間、2人同時に嘔吐しながら倒れた。もうダブルノックアウトでもおかしくない状況だが、2人を誰も止めようとしない。
止められることを2人とも望んでもいない。
仰向けに倒れた相手の女の背後に菜々美は回った。後ろから足をこれ以上ないくらいがっちり絡めて、おっぱいを鷲掴みにした。
それだけで死にそうなくらいの声を上げる相手だったが、そのまま地面に乳首をこすりつけた。とてつもない痛みに、声が止まった。涙だけがとめどなく洪水のように流れ出る。
ぐち……ぐち……ぶち……ぐちゅ……!!!
菜々美「あんたなんかより、私の方が……私の方が……!!!」
ごきっ!!!
菜々美の胴絞めで、相手の腰から嫌な音が聞こえた。ついに相手は動けなくなった。
そして一瞬解放し、ブレストスムーザーを極める菜々美。一番殺傷力のある技が、菜々美のこの技だった。
菜々美は絶対に絞めつける手を離さない……
大粒の涙を流しながら、相手は最後まで粘った。菜々美のおっぱいを噛んだり、手で何とか押し上げたりして、何とか勝つ道を探した。陰毛をむしり取るように引っ張って痛みを与えたし、顔面も思い切り殴りつけたりもしてみた。
しかし菜々美は動かない。
痙攣して体が3回跳ねた。
死ぬ前兆の動きだった。
それを見て大歓声が起こった。ようやく周りの観客が動き出し、2人の体を引っ張ってこの壮絶な決闘をやめさせた。決闘の終焉だった。
壮絶な闘いに勝ったのは菜々美であった。
菜々美が倒した相手は、人工呼吸をされている。本当にあと一歩の状態だったのだと、感じた。
一方で菜々美は神輿のようなものに担がれた。大きな椅子に座らされる菜々美であったが、ぐったりして動けそうもなかった。股間から尿が漏れているのまで明らかになったが、本人も恥ずかしがる気力もない……
菜々美が殴られた目を薄く開け……修吾に気が付いたのかピースサインを送ってきた。修吾はそれを不思議な気持ちで見つめた。笑顔を送り返したが、おそらく引きつっていたであろう。
そのあと、人工呼吸を終えて何とか息を吹き返した相手の女をよく見た。
修吾「お姉ちゃん、だれと闘ったの?」
その女の顔は、以前見ていた瑞樹の顔とは全く違っていた。
- 2018/03/12(月) 02:04:08|
- 僕たちの夏休み|
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コメント:8
さくら様、更新お疲れ様です!!
また魅入らさせて貰いました~
たまには死闘も良いですね~。エロではなく勝つか負けるか
何もかもかなぐり捨てた死闘が興奮を誘います!!
瑞樹さんは現王者という感じで菜々美さんが挑戦権を
やっと手にした?という感じでしょうか?
次回も楽しみです!!
- 2018/03/12(月) 04:18:27 |
- URL |
- 裏行戯 #mQop/nM. |
- 編集
投稿お疲れ様です。
菜々美はこれで村代表…的な感じなのですかね。
相手の見た目を描写せずにこれだけの熱い闘いを演出出来るのはやっぱりさくらさんの技量あってのものだと思いました。
個人的には尻を使ったバトルの部分が凄く好きなので瑞樹とのバトルでも(二人共)使ってくれると凄く嬉しいです。
- 2018/03/12(月) 11:47:07 |
- URL |
- ポムポムンクルス #- |
- 編集
更新お疲れ様です
これは対戦相手が瑞樹だったということでしょうか…?(理解力が足りずすみません)
次も楽しみにしてます!
- 2018/03/12(月) 19:57:42 |
- URL |
- 無名 #- |
- 編集
凄まじい...
こりゃいつ死人が出てもおかしくないかも...、というよりかつての女豹の儀は死人が出て当たり前だったのかも...
- 2018/03/12(月) 21:13:45 |
- URL |
- ムミョ~ン #- |
- 編集
裏行戯さん、コメントありがとうございます!
そうですね、今回のテーマは死闘ですね。
詳しい詳細はここでは語ることができませんが、今後の闘いも楽しみにしていただけると嬉しいです。
> さくら様、更新お疲れ様です!!
> また魅入らさせて貰いました~
>
> たまには死闘も良いですね~。エロではなく勝つか負けるか
> 何もかもかなぐり捨てた死闘が興奮を誘います!!
>
> 瑞樹さんは現王者という感じで菜々美さんが挑戦権を
> やっと手にした?という感じでしょうか?
> 次回も楽しみです!!
- 2018/03/15(木) 20:51:34 |
- URL |
- さくら1511 #- |
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ポムポムンクルスさん、コメントありがとうございます
そうですね~今のところいつもと違う感じで描いているつもりですね。
お尻の良さは私も最近はまりつつあるところなので、今後も出てくるかもしれません(笑)
> 投稿お疲れ様です。
> 菜々美はこれで村代表…的な感じなのですかね。
> 相手の見た目を描写せずにこれだけの熱い闘いを演出出来るのはやっぱりさくらさんの技量あってのものだと思いました。
> 個人的には尻を使ったバトルの部分が凄く好きなので瑞樹とのバトルでも(二人共)使ってくれると凄く嬉しいです。
- 2018/03/15(木) 20:54:37 |
- URL |
- さくら1511 #- |
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無名さん、コメントありがとうございます!
すみません、ご質問いただいた件ですが、今後の投稿でわかるところですので、
そちらをお待ちいただけるとありがたいです。
ご質問いただいているのに、申し訳ございません。
> 更新お疲れ様です
> これは対戦相手が瑞樹だったということでしょうか…?(理解力が足りずすみません)
> 次も楽しみにしてます!
- 2018/03/15(木) 20:56:17 |
- URL |
- さくら1511 #- |
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ムミョ~ンさん、コメントありがとうございます
すさまじさが伝わったようで何よりです。
今の時点では、雌豹の儀についていろいろと想像をしていていただけるとありがたいです。
> 凄まじい...
> こりゃいつ死人が出てもおかしくないかも...、というよりかつての女豹の儀は死人が出て当たり前だったのかも...
- 2018/03/15(木) 20:59:17 |
- URL |
- さくら1511 #- |
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