このお話は、もちろんあのゲームが元になっております。
「じゃあ修吾、おばさんたちと仲良くするのよ」
「夏休みが終わるころに迎えに来るからな」
晴天の夏日、船はもうじき陸へと到着しようとしている。家族3人が船の甲板に立っている。まさに大自然と呼ぶにふさわしいその風景に、修吾は思わず見とれていた。都会の景色を見慣れていた修吾にとって、その光景は強く目に焼き付いた。
これから約1か月この自然溢れる村で過ごすことになる。
ザバアッっと波をかき分けて船はまっすぐに進んだ。
抑えきれない興奮に、修吾は甲板から身を乗り出した。新鮮な景色に目をキラキラと輝かせている。ついに小さな港に船が着いたとき、修吾の中では何時間も経過したような感覚があった。
修吾の足だけが大地についた。
すると、目の前に母親によく似た顔の女性が立っていた。今日からこの人のところで修吾は預かられることになる。
「こんにちは、修吾くん!楽しみにしてた?」
修吾「うん!」
「こんにちは、姉さん。しばらくの間よろしくお願いします」
修吾を預かるのは、修吾の母親の姉の家族の篠崎家だった。久しぶりの再会なのか、その場で家族の話や今の生活の話をしているようだった。修吾の父もその場に交じり、何やら話をしていた。しばらくの時間が立つと、とうとう両親が船に戻る時間になった。
「じゃあ、おかあさんは元気な子を産んでくるから」
修吾「うん、頑張ってね!僕もこっちからお手紙書くよ」
「風邪ひかずに頑張るんだぞ」
修吾「わかってるよ!」
そして最後に、修吾の母は言った。
「ここでの暮らしは、修吾にとってきっと大きな成長になるから……」
小さく呟くように言ったその言葉の意味を、修吾はこの時まだ理解できなかった。
本土へ帰っていく両親に手を振って、修吾とおばさんは2人になった。おばさんの家へは車で連れて行ってもらった。見たこともない綺麗な鳥や、海くらい大きな川の流れる音が都会育ちの修吾の気持ちを掻き立てた。
草原を横目に山道を登った先には、広大な牧場が広がっていた。何頭もの乳牛が気持ちよさそうに日を浴びながら食事をしている。テレビや絵でしか見たことがない、本物の牧場であった。
「ここがうちの牧場よ」
修吾「え!すごいね、これぜんぶ……」
キイッと鋭い音を立てて、車が小屋の前に止まった。
修吾が車を降りたとき、水色のワンピースに身をまとった美女がこちらを見下ろしていた。黒い長い髪をツインテールでまとめ、その長さは腰までありそうだ。修吾を見るや否や、彼女は小動物を撫でる時のように腰を落とした。
修吾にはよくわからなかったが、胸元が大きく突き出ていて大きなメロンのように跳ねるのが目に入った。
「君が修吾君?かわいーー!私は篠崎菜々美っていうの!よろしくね!」
修吾「うん、よろしく!菜々美お姉さん」
「菜々美は高校3年生で、修吾君の9つも上のお姉さんよ。仲良くしてね」
修吾「はーい」
菜々美「じゃあ、修吾君さっそく牛さんのお世話手伝ってよ!」
菜々美がぎゅっと修吾の手を握って、小屋の方へ引っ張っていった。常に笑顔と元気を絶やさない菜々美を見て、一日目からこの人は本当にいい人だと修吾は思った。
世話をしている牛たちも、菜々美を愛してやまないのが伝わってくる。
牧草運びや、小屋の掃除などを経験し、修吾の最初労働は終了した。ブラッシングや、乳しぼりなど技術のいる仕事は、また今度だということだ。
弟ができたかのような感覚になっているからか、菜々美の気分もいつもより高まっていた。
菜々美「修吾君、一緒にお風呂はいろー!!」
修吾はそのことに特に抵抗はなかった。牛のにおいも気になっていたこともあり、喜んで一緒に入ってもらうことにした。
風呂場は広く、小さな銭湯のようなスペースがあった。鏡を向かいにして、菜々美が修吾の体を洗ってあげている。大きく重たいおっぱいが、修吾の小さな頭にずしっと乗っている。
修吾「お姉ちゃん……重いぃ……」
菜々美「我慢してよ~これが楽なんだもん」
その間にもごしごしと体を洗ってあげている菜々美。東京育ちの修吾の話を真剣に聞きながら、2人は体の洗いっこをしていた。
楽しく話をしながら、修吾が今度菜々美の体を洗う時になったとき、菜々美の胸に何やら跡がついている。よく見るとそれは、がたがたの跡であった。さらによく見るとそれは円形につながっており、歯形のようだった。
乳首の周辺にその跡がついていることを確認した修吾は、何の気なしにこのことを口に出した。
修吾「おねえちゃん、これ何かに噛まれたあと?」
菜々美「ん~これ?」
自分のおっぱいを指しながら、それでも笑顔で菜々美は話した。
菜々美「これはね~決闘した時の怪我」
- 2017/06/25(日) 23:44:07|
- 僕たちの夏休み|
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コメント:16
胸に決闘の負傷が残ったのですね。 私はこんな傷を、特に噛まれた傷が好きで嬉しいです!
- 2017/06/26(月) 02:36:58 |
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- logcf #OQ.koiZM |
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おねショタ要素も取り入れたキャットファイトですか。
自分も幼少の頃、とある映画で小学生が「お姉さん」と慕う女性同士が戦うシーンを見て、キャットファイトに目覚ましたので、嬉しいです。
続きも楽しみにしてます!
- 2017/06/26(月) 12:03:54 |
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- アルパッカ #- |
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さくら様、更新お疲れ様です。
元ネタも気になりますが、また普段と違った感じが気になります。
こんな明るい感じで決闘と言い放つが、挿絵の決闘は死闘を表していますから
どのように繋がって行くか気になります。
- 2017/06/26(月) 19:56:44 |
- URL |
- 裏行戯 #mQop/nM. |
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おおお・・・子供の頃、元ネタのゲームをひたすらやり込んで主人公にかなり共感
していた身として、今回の修吾くんは(童心に帰って)感情移入せざるを得ません!!!
菜々美お姉ちゃんのキャラにもドキドキさせられっぱなしです・・・
彼の目を通してどんな戦いの光景が飛び込んでくるのか楽しみです!
- 2017/06/27(火) 22:28:56 |
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- ミニラ #zt96JLbs |
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これは素晴らしいです。地の文を導入からしっかり書いてある作品は引き込まれます。少年時代の孤島での一夏の思い出、と言う舞台設定もワクワクします。書くのが大変な作品だと思いますが、続きを楽しみにしています。
- 2017/07/02(日) 01:39:54 |
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- mishirushiru #- |
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logcfさん
コメントありがとうございます!
おっぱいにつく傷っていいですよね!
僕も大好きです。
> 胸に決闘の負傷が残ったのですね。 私はこんな傷を、特に噛まれた傷が好きで嬉しいです!
- 2017/07/10(月) 02:49:02 |
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- さくら1511 #- |
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アルパッカさん、コメントありがとうございます。
そうですね、今回幼い男の子も原作にのっとって登場させております。
無垢な視点から見るキャットファイトもまたいいものかと思い、今回作品に踏み切りました!
お楽しみに!
> おねショタ要素も取り入れたキャットファイトですか。
> 自分も幼少の頃、とある映画で小学生が「お姉さん」と慕う女性同士が戦うシーンを見て、キャットファイトに目覚ましたので、嬉しいです。
> 続きも楽しみにしてます!
- 2017/07/10(月) 02:52:13 |
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- さくら1511 #- |
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jkllm588さん、コメントありがとうございます!
今回は話の流れや、展開をよく知っていないと難しいお話かもしれません。
もし、わからないことでしたり、意味がわからないところがありましたら、
聞いていただけますとうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
> どんな喧嘩か本当に期待されています!
- 2017/07/10(月) 02:55:07 |
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- さくら1511 #- |
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裏行戯さん、コメントありがとうございます。
今回もまた違う雰囲気でいっております!
挿絵との関連はおいおい明かされるということで!
どうぞよろしくお願いいたします。
> さくら様、更新お疲れ様です。
> 元ネタも気になりますが、また普段と違った感じが気になります。
> こんな明るい感じで決闘と言い放つが、挿絵の決闘は死闘を表していますから
> どのように繋がって行くか気になります。
- 2017/07/10(月) 02:56:21 |
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- さくら1511 #- |
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ミニラさん、コメントありがとうございます。
元ネタわかりますか~素晴らしいですよね!
それがもしキャットファイトが発生したらみたいな展開で書いております。
ファイトも併せてお楽しみに~
> おおお・・・子供の頃、元ネタのゲームをひたすらやり込んで主人公にかなり共感
> していた身として、今回の修吾くんは(童心に帰って)感情移入せざるを得ません!!!
>
> 菜々美お姉ちゃんのキャラにもドキドキさせられっぱなしです・・・
> 彼の目を通してどんな戦いの光景が飛び込んでくるのか楽しみです!
- 2017/07/10(月) 02:58:19 |
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- さくら1511 #- |
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元ネタは、「ぼくのなつやすみ」という、ゲームでございます。
> 元ネタ教えてください
- 2017/07/10(月) 02:58:53 |
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- さくら1511 #- |
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mishirushiruさん、コメントありがとうございます。
mishirushiruさんにそういっていただけますと、本当に嬉しいです。
その手の仕事をされていると思うくらい、mishirushiruさんの文体は興奮しますので・・・
確かに書くのが少し大変に感じていますが、何としても完成させたいと思います。
> これは素晴らしいです。地の文を導入からしっかり書いてある作品は引き込まれます。少年時代の孤島での一夏の思い出、と言う舞台設定もワクワクします。書くのが大変な作品だと思いますが、続きを楽しみにしています。
- 2017/07/10(月) 03:00:48 |
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- さくら1511 #- |
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ななしさん、コメントありがとうございます。
元ネタは「ぼくのなつやすみ」というゲームでございます!
> 元ネタわからないけど期待
- 2017/07/10(月) 03:01:32 |
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- さくら1511 #- |
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