ロマノフさんから投稿小説をいただきました!!
ありがとうございます。
キャットファイト小説は初めてのそうです。
ぜひ、ご感想等コメントしていってください!
意地とプライド~二人の女子中学生~
とある中学校には、生徒が進学するたびに生徒によって作られる卒業文集ならぬ進学文集がある。
その文集が出来たときから二人がお互いを快く思ってはいなかったのかもしれない。
その文集の「二学年可愛い子ベスト3」というページには二人の女子中学生の名があった。
その一人は万柚子といって、肩より少し長めの黒髪を前で分け、常に魅力的な笑顔と白桃の様な白い肌、そして、そそるようなスタイルを併せ持った少女で、みんなから人気があった。
万柚子はプライドが高く、勉強も出来たし、心の底で「この中学校だけで言えば、私が一番可愛い!」と少なからず思っていた。
もう一人は、麻奈津と言って、こちらも皆が羨む様なスタイルで透き通るような白い肌。黒い髪を肩より少し短めに切りそろえ、そしてたまに見せる可愛さを前面に出した笑みが、普段の表情ともギャップを生み、同姓からも可愛いと評判だった。
麻奈津は中学に入学したころは自分のことを普通の中学生としか思っていなかったが、女友達から「麻奈津ってやっぱりかわいいよね~!!」なんて言われ続け、だんだんと「この中学では自分が一番可愛いんじゃないか」と思い始め、自信になっていった。
この文集の「二学年可愛い子ベスト3」のページには
1位の女子の名前は印刷されていなかった…いや、実際にはあったのだが、
二学年の男女全員で投票した結果、同票数で万柚子と麻奈津がトップという結果になってしまったのだ。
そのため編集委員は「同じくらい可愛い」ということにしておき、
一位という形で記載しなかったのだという。
別なクラスにいた当の本人たちはというと、学年で一番可愛いということが結果として出て喜ぶ気持ちより、自分の可愛さに張り合ってくる生意気な女がたまらなく憎いの気持ちのほうが強かった…
そして”学年で同じくらい可愛い”二人は無事進級し、初めて同じ組になった。
「まゆちゃん、一緒にお弁当食べよう!!」
二年の時も同じクラスだった万柚子の女友達が話しかけてきた。
「うん。いいよ。」
「今年も同じクラスだね!!」
「私もまゆちゃんと同じクラスでホント良かったよ~」
「私の方こそ!!一緒でよかった!」
万柚子は弁当箱を取り出しながらさりげなく聞いてみた。
「そういえばさ~」
「何?」
「麻奈津ちゃんってどの子?」
「ああ~あの後ろのほうにいる女子達の中の…ほら、もう言わなくてもわかるでしょ。」
確かに万柚子は最後まで言われなくても、あの中で一際目を引く非の打ち所の無い体と朗らかな笑顔の美少女が麻奈津なのだとわかった。
(あの子が麻奈津…)
「麻奈津ちゃんがどうかした?」
「いや、なんでもないよ!」
「そうなの?」
万柚子は出来るだけ麻奈津を意識してないように振舞おうと思った。
(確かに可愛いけど私のほうが女としては上ね。あの文集の結果はきっと組織票か何かであんな結果になっちゃたのね。)
「麻奈津ちゃんより、私はまゆちゃんのほうが可愛いと思うよ!」
「また、そんなこと言って~!」
楽しくおしゃべりをしている間、一瞬万柚子は麻奈津のほうから視線を感じた気がした。
ねえ、麻奈津。聞いてる?」
昼休みに部活でも特に親しい麻奈津の友達が話しかけてきていた。
「あっ、ごめん。何の話だっけ?」
「だから、来月の修学旅行の自主研修の話だよ!テニス部のいつメンでグループになろうって話!」
「うん!もちろんいいよ。」
「やった!これで5人そろった!…でも、本当はホテルの部屋も麻奈津と一緒がよかったな~」
「ええっ?なんで?いっしょになれないの?」麻奈津は驚いて聞き返す。
「昨日先生が言ってたじゃん。ホテルの部屋は二人部屋だから出席番号順に決めていくんだって」
「ええ~そうなの?がっかり。」
「でも、勝手に決められるのは最初の一日だけだよ。三泊四日のうちの。」
「そうなの?それなら我慢できるかなあ。私は誰と一緒なんだろう?」
「麻奈津は確か万柚子ちゃんと一緒の部屋割りだよ。」
「万柚子ちゃん…」
その名前を聞いた瞬間、麻奈津の脳裏に文集の可愛い子一位の欄に割り込んできた憎らしい女子の名前と苦味がよみがえってきた。
「ねえ、万柚子ちゃんって可愛いの?」
麻奈津は探りを入れてみようと冗談っぽく聞いてみた。
「ええっ?麻奈津まだ見てないの?とってもエロい体してて、しかも天使みたいに可愛いな子だよ!うらやましいな~!」
「へえ…そうなんだ…」
評判の良さが入り混じる返答に麻奈津は万柚子に間接的に自尊心を傷つけられた気がした。
「あっ、でも麻奈津も全然負けてないよ!いい勝負なんじゃないかな~麻奈津も結構エロい体してるし!」
「ちょっと変な目で見ないでよ!私は万柚子ちゃんなんて意識してないってば~」
意識している気持ちを皆の前では否定しつつ、麻奈津は笑顔で返した。
「またまた!かわいいな~麻奈津は!」
(同じ部屋なんてラッキーだ!どこが可愛いかじっくり観察してやろうっと!
まあ私より可愛いってことはないだろうけど。みんなの前ではぶりっ子ぶってても見透かしてやるんだから。)
麻奈津は軽い気持ちでホテルの部屋割りを喜んだ。
こうして三泊四日の修学旅行が始まっていった。
修学旅行一日目の自主研修が終わり、ホテルにて部屋割りごとに鍵を渡されそれぞれの部屋に向かった。
部屋に入った万柚子と麻奈津は驚いた。
「ちょっと、なんで?」麻奈津は焦った様子で近くにいた先生に確認する。
「先生!私達の部屋ベッドが一つしかないよ!」
「ああ、悪いけど部屋の数の関係で、あなた達の部屋はベッドがひとつしかないの。でも、かなり大きめのベッドだから二人で同じベッドに寝てちょうだい。」
「ええ~」二人は声をそろえて嫌がった。
「我慢して。ほらさっさと大浴場にいって体を休めなさい。」
「は~い。」
大浴場から帰ってきた湯上りの二人は可愛らしいパジャマに身を包んでいた。
麻奈津はピンクがベースの生地に白い水玉のような模様の入ったもの。
万柚子のは白地に薄桃色の可憐な花が咲いていた。
全く違うようでこの二人はどことなく似ていた。
我慢ならない万柚子が唐突に話を切り出した。
「ねえ、麻奈津ちゃん…悪いんだけど床で寝てよ。」
「なんで私が?」麻奈津は当然顔をしかめて返す。
「いいじゃん別に。私は今日疲れたから一人でベッドでゆっくり寝たいの!」
「ゆっくり寝たいなら万柚子ちゃんこそ床でゆっくり寝れば?」
万柚子の少しわがままの入った要求に対し麻奈津は少しも物怖じしない。
だがこの態度を受けて万柚子はさらに攻撃をした。
「…なんか最近麻奈津ちゃんさ、みんなに可愛いとか言われて調子のってない?」
「それは万柚子ちゃんでしょ。みんなの前でさ可愛い子ぶってて。」にらみ返して麻奈津も負けじと言い返す。
「なによ!それ!?」
「そっちこそ、なによ!」
感情の整理をする間もなくプライドの高い二人は体が動いた。
「このぉ…!」
「っん…!」
湯上りの美少女二人はベッドの隣で両手をつかみ、指を絡ませあった。
両手を押し広げ、胸を真ん中にして体全体で押し合った。
時々パジャマ越しにお互いの胸、乳首が触れ合うのを感じた。
「この…っ…ちからは…まなつのほうが…つよいん…だからっ!」
「んっ…まゆこのほう…がつよい…もんっ!」
二人の力は拮抗しバランスを崩した二人はほぼ同時にベットの上に倒れこんだ。
万柚子はすぐにベッドの上で体勢を立て直し、麻奈津の下のパジャマを脱がしにかかった。
「ちょっ…と!」麻奈津が反応する間もなく下のパジャマが脱がされてしまった。
「まなつだって!」麻奈津も万柚子のパジャマを脱がした。さらに上のパジャマも脱がしにかかった。万柚子も破くような勢いでお互いの衣服を脱がしあった。
バサッ
お互い下着だけの状態になってしまった。
「…っ!!」
「あっ…!」
なんと二人は全く同じブラを身に着けていた。
おそらくはサイズも同じ…
二人とも自分と同じくらいスタイルが良くて可愛い女が同じブラジャーをつけ、さらにおっぱいの大きさまで互角であることを認めたくなかった。
「ちょっと!万柚子のブラジャー真似しないでよ!」
「そっちこそ麻奈津のとかぶらないでよ!!」
「んっ…」
「麻奈津のブラなんか…こうしてやる~!」そういって万柚子は膝立ちのまま麻奈津の純白のブラの谷間に手をかけ思いっきりブラジャーを引っ張った。
「あっ!…ちょ…っと!」
麻奈津のおっぱいがブラジャーと共に引っ張られ、万柚子と麻奈津の体が接近する。
体重を利用しブラジャーを引っ張ったため万柚子の上に麻奈津が覆いかぶさるようになった。
「んぁっ…このっ……まなつだって~!!」ぐいっ
麻奈津も万柚子がしたのと同じように思いっきり万柚子のブラジャーの谷間のところを自分のほうに力任せに引っ張る。
「あっ…ちょ…や、やめてよ!!」
「はぁ…んっ…そっちが先にやってきたんでしょ!!」
「この…っあ…」
「っ…んん…ほらっ」
ぶちっ!!
双方のブラジャーが音を立ててちぎれた。
万柚子と麻奈津の形がよく、弾力と柔らかさ溢れるおっぱいが露わになった。
二人の乳首はお互いの体を意識してか十分に固くなっているのがわかった。
「あっ!何すんのよこのブラジャー気に入ってたのに!!」
「万柚子なんかがつけてても宝の持ち腐れよ!」
「なによ~!もう許さない!」
「こっちだって!」
今度はパンツを両手でつかみ、膝立ちの状態で上に引っ張り上げ、食い込ませあった。
しかも上半身が密着しているため胸と胸、乳首と乳首が直にぶつかりあっている。
敏感な両者は相手に感じさせられていることを知られたくはなかった。
「…はあ…っつ…あん」
「このっ…んっ…」
「んっ、なによっ…麻奈津のおっぱいが…そんなにきもちいいの?…あんっ」
「あんっ…っ、そっちこそっ、万柚子のおっぱいが…き、きもちいいんでしょ!」
「んっ…万柚子なんかの…ひんにゅうでか、かんじないわよ!」
「…麻奈津のほうが…ひんにゅうでしょっ!…んっ…ぁ」
「っ…んん…んこのぅっ!」麻奈津がパンツから両手を離し、万柚子を押し倒した。
そして、まるで自分のほうが魅力的なのだとわからせるかのように抱き着いて、締め上げた。自分の太ももで相手の太ももを締め付け、おっぱいを相手のおっぱいに押し付けた。
「あっ…このぉっ!」万柚子もそれに応じて、くるりと体位を横にしてから麻奈津を思いっきり自分の自慢の体で締め付けた。
ぎゅっ、むぎゅうう
お互い抱き合うかのような格好で自分達の体や熱を主張し合う。
顔も相手の息使いがわかるくらいに近い。
(…認めたくないけど、万柚子のくせにおっぱいも太もももムチムチでとても気持ちいい…それに漏れてくる吐息がさくらんぼみたいに甘い…)
(…麻奈津のくせにあったかくて気持ち良くてイキそう…吐く息も甘い・・理性が…やられそう)
二人は気持ちいいという事実を振り払おうと、余計力を込めて相手を抱きしめる。
「あぁっ…んっ」
「はぁん…んぁっ」
「んんっ…あぅ…まゆこの…くせに~!!」
「あんっ…あっん…まなつの…くせに…」
『なまいきっ!!』
むぎゅ、ぎゅうう
憎い相手を抱きしめあった格好で数分は経った。
一方の力に段々と弱りが見え始めた。
「ほらぁ…どうしたの?…どうやら麻奈津のかちのようね…」
「んぁ…そんなことない…もん…」万柚子はスタミナも切れたような表情だった。
「ん…あぁ…」
(このままじゃ…負ける…)
そう自覚した万柚子は本能のままか逆転を狙いにいった。
目の前にある麻奈津の薄く透き通った唇に自分の唇を近づけ、いやらしく吸い付いた。
さらに、舌も口の中に這わせ麻奈津が感じるように刺激した。
「ぁあっ…はぁっ…」敏感に反応した麻奈津はさっきまで優位だった力が弱まった。
(このぉっ…)麻奈津も万柚子の唇にさらに自分の唇と舌を絡ませた。
二人の体は今や一体にならんばかりに密着し
お互いの唇と唇、胸と胸、太ももと太ももの魅力を相手に主張し示す。
自分のほうが女として魅力的なのだと。
「んぁ…はぅぁ…」
「あん…っあん」
(あんたなんかに…)
(絶対まけないんだからっ…)
しかし段々と優劣が逆転していった。いつの間にか万柚子の体が上になり体重をかけられ麻奈津は不利な体勢になった。
万柚子は濃厚なキスをやめ、優越感に浸った表情で体重を利用した。
「麻奈津ちゃんのおっぱい、万柚子のおっぱいでつぶれてるよ~?」
「ぅう…そんなひんにゅうに…つぶされるわけないでしょ!」
麻奈津は強がるも段々と苦しくなる。
「ほらっ…どっちがいちばんよっ!?」
「万柚子なんかに…まけるわけ…」
「ほらっ!」
「んああっ…このっ…はぁん」
(万柚子に張り合ってくるからこうなるのよっ!)
(こんな女に負けたく…ないっ)
万柚子は麻奈津にもう一度唇を近づけ、わからせようとした。
その時。
どんどんどんっ!!
「こら!あなた達の部屋うるさいわよ!!もう就寝時間過ぎてるのよ!」
見回りの先生の声がドアの向こうでする。
「あっ…は、は~い。すみません~!」
二人は急いでパジャマを拾って着た。
万柚子は麻奈津を勝ち誇ったように一度見た。
それから二人は一度も顔を合わせず、背中を合わせ、同じベッドで朝まで過ごした。
- 2013/03/01(金) 11:46:03|
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